あなたは大切な人の命を守れますか?

突然ですが、あなたの大切な人がたった今、目の前で倒れてしまったら、あなたはどの様な行動をとりますか?

 

呼びかけても反応がなかったり、呼吸をしていなかった時、あなたは冷静に対応する事が出来ますか?

 

必死に名前を呼び続ける方も居るでしょう。

救急車を真っ先に呼ぶ方も居るでしょう。

もしかしたら、何もできずに棒立ちの人も居るかもしれません。

 

きっと多くの方は、何をすれば良いか分からず、パニックになってしまうと思います。

しかし覚えておいて下さい。

あなたの初動が10秒単位で遅れる毎に、大切な人の命が助かる可能性は

あっという間に低くなってしまうのです。

 

大切な人を救うために必要な事は、あなたがいかに迅速に行動するかに

かかっているのです。

倒れている人を見つけたら

まずは大きな声で呼びかけて、意識の確認をしましょう。

「どうしました!分かりますか!」

耳に障害を持っている方を考慮して、両側の耳から声をかけます。

また同時に、両肩を強く叩き反応を見ます。

意識がない場合

周囲の人を大声で呼び集めて、協力を得ましょう。

「あなたはAEDを持ってきてください。」

「あなたは救急車を呼んでください。」

この時協力を得る相手をしっかりと指で示して、指揮命令を取ります。

現場のリーダーはあなたです。

呼吸、脈拍の確認を行う

口元に耳を近づけながら耳で聞いて、胸郭の上下運動の有無を目で見て、頸動脈を指先で感じて(喉ぼとけから指を横にずらして窪みのある所に頸動脈はあります。)

「見て、聞いて、感じて」の3つを、10秒以内に評価出来る様にします。

脈拍がなく、呼吸もしていない場合

直ちに心肺蘇生行動を開始します。

両方の乳頭を結んだ中央を目安に、胸郭が5cm以上6cm未満、しっかりと沈む強さで心臓マッサージを行います。

※この時沈み込んだ胸郭が確実に元の位置まで戻る事を確認して下さい。

医療の現場ではこれを「リコイル」と言います。

 

心臓マッサージのペースは、1分間に100回~120回のペースです。

「もしもしカメよ」の歌をイメージしながら実施すると、約100回/分のペースと言われています。

心臓マッサージと人工呼吸の比率は30:2で行います。

※人工呼吸を実施する際、心臓マッサージを中断する時間は、10秒以内に留めます。

 

もしも、人工呼吸が上手く行えない場合は、心臓マッサージに直ちに移行して下さい。

大切なのは、絶え間ない胸骨圧迫を実施して、脳にいち早く血液を届けてあげる事です。

脈拍、呼吸がある場合

この場合は、傷病者を横向きにして気道を確保します。

この状態で、2分毎に脈拍と呼吸の有無を評価し続けます。

AEDが到着したら

AEDを持参した人に

「AEDを使う事が出来ますか?」と必ず確認して下さい。

もしも相手が使用する知識を持っている人ならば、そのまま、傷病者への装着を依頼して下さい。

 

使用する知識を持っていない人の場合は、心臓マッサージを交代して、あなたが、機械の操作及び装着を行う側に変更しましょう。

現在のAEDは、蓋を開放するだけで電源が入ったり、貼付用のパッドとパドルがセットになっている、ものが普及しています。

音声に従って、正しく傷病者に装着して下さい。

心電図の解析

機器を装着すると

AED
「心電図を解析しています。患者から離れて下さい。」

と音声が流れます。

この時傷病者からは、心臓マッサージを行う人も含め、一旦全ての人が離れます。

その後、心電図の解析が終了し、必要であれば

AED
「電気ショックが必要です。患者から離れて下さい。」

と音声がなります。

 

ここであなたは、周囲の大きな声で

「電気ショックを行います。皆さん離れて下さい!私も離れています!」と叫んで下さい。

医療現場で恐ろしいのは、二次災害を引き起こす事です。

患者の安全と共に、自分や周りの人間の安全も確保しておきましょう。

救急車が到着したら

救急隊が到着したら、あなたは速やかに心肺蘇生行動を、専門家に交代して下さい。

そして、第一発見者として、現場の状況をなるべく詳細に伝えて下さい。

専門家達はあなたの行動した事、時間や状況などの情報をとても大切にしています。

心肺蘇生行動が遅れると

一般市民が行う心肺蘇生行為が、約1分遅れる毎に、傷病者の救命率は10%低下すると言われています。

つまり、発見した人間の初動が、その人の運命を決定づけるのです。

 

医療者は、心肺蘇生行為を行った者が居るかどうかを

「バイスタンダーあり」または

「バイスタンダーなし」と表現します。

 

実際に病院で働いていても、バイスタンダーがある患者の救命率及び、その後の社会復帰率は、非常に高いと感じています。

 

救命の現場で働く看護師であるからこそ余計に、バイスタンダーがない患者を受け入れる時はいつも、なぜ心肺蘇生の知識を持った者が近くに居なかったのか、とても悔しく思います。

まとめ

今回の記事でお伝えした内容は、全て私がBLSインストラクターとして、医療従事者に指導している内容を、記述したものです。

基本さえ知っていれば、心肺蘇生行為は、決して難しいものではないし

他人事ではないのです。

今この瞬間、あなたの大切な人が倒れたら、あなたはその命を繋ぐ事が出来ますか?

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