入院患者のご家族に医療者が伝えたい事は?

私の職場は救命旧センターであり、同一部署にICUとHCUのユニットをそれぞれ確保する特殊な環境です。

救命センターですから当然、救急車で運ばれてきた後に、緊急入院で治療が開始する患者さんがほとんどです。

緊急入院の多くは自宅からの搬送ですが、その他にも、家族が知らない所で事故にあったり、運ばれた病院からの連絡で初めて家族の不幸を知る方も、少なくありません。

そういった環境で、患者の家族は目の前で起きている事実を、次々と飲み込んでいかなければならない為、非常に大きなストレスが加わります。

この記事では、現役看護師として勤務する私が、入院患者のご家族に伝えたい事をお伝えしようと思います。

少しでも、ご家族の負担を軽減出来ればと考えていますので、良ければ最後までご愛読下さい。

患者のご家族に伝えたい事は?

緊急入院をした患者のご家族の中で、度々私達看護師に言う言葉があります。

それは、「私がもっとしっかりしていれば。」「私のせいで。」です。

この言葉が出てくるシチュエーションでは、患者の年齢に限らず、何かしらの家族の援助を必要としている人間である事があります。

例えば、年齢の若い方の交通事故や、高齢者の方の誤嚥による窒息など。

ご家族は、自分を保護者または介助者と位置付けた場合に、患者の入院は自分の責任であると、強く自分自身を責めてしまう事が、よくあります。

しかし、本当にこれはあなたの責任なのでしょうか?

大切なご家族が緊急を要する治療を必要とする原因が、ご家族であると考えてしまうのは、あまりにも荷が重すぎると思います。

そして、医療者は、ご家族の責任ですと、責め立てる事は決してしません。

ですから、もし同じような気持ちになった方が居るならば、あなたの責任ではありませんよ。こう言いたいと思います。

ご家族も看護の対象である

面会に来られた家族の方が、私達看護師に対して

「私たちが面会に来て邪魔ではないですか?」とか

「○○(患者)も頑張ってるから、私達が弱音なんて吐けないです。」とか、こういった言葉を仰る場面に、私は何度も遭遇しています。

私はこんな時決まって、面会には快く来て欲しい旨を伝えますし、反対に面会に来る事が今ご家族にとって負担になるならば、あえて来ない事も提示しています。

また、ご家族にこそ、十分な休息を取って頂いて、不安な事や心配事、いわゆる弱音は、積極的に吐き出してもらうように促しています。

これには理由があります。

家族も一緒に治療している

救命センターに限った事ではありませんが、大切な人の入院は本当に家族の精神を削ります。

毎晩心配で夜も眠れなかったり、仕事が手につかなかったり、先々の事が見通しがたたないで、漠然とした不安に押しつぶされそうになったり。

人によってストレスの形は様々です。

しかし、共通して言える事は、患者だけではなく、入院はご家族も一緒に治療していく必要があるという事です。

これは、薬を飲んだり、点滴をするといった治療ではありません。

要するに、家族が抱えるストレスを最小限にする事が、患者の療養環境を整える上で非常に大きな役割を果たしているのです。

救命センターで入院した患者の多くは、一般病棟に転棟となり、その後治療経過を見て退院となりますが、この時ご家族のストレスケアが適切に行われていないと、今度は家族が精神的に具合が悪くなって入院。

なんて事が珍しくありません。

そうならない為に、看護師は、患者だけではなく、患者のご家族も看護の対象として、サポートしていく必要があるんです。

だから是非、ご家族も看護師を頼ってほしいのです。

入院患者の家族に看護師が伝えたいことは?まとめ

私が伝えたい事のポイントはひとつ。

伝えたい事
ご家族も看護の対象として見ています!

という事です。

入院って本当に色んなことを一気に考えないといけないから、ストレスですよね。

でもそんな状況で、家族ばかり負担になってしまっては、適切な医療を提供出来ているとは言えません。

家族の環境を整える事も、患者にとっては大切な治療のひとつなんです。

だからどうか、ご家族自身のお身体、心をご自愛して頂きたく思います。

私達看護師は、ご家族のことを決して見離してはいけないのです。

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